米国、中東に地政学的要因も持続

ギリシャ情勢が緊迫している。デフォルト(国債の利払いや償還ができなくなること)の懸念がくすぶり、それが他の欧州諸国の財政不安に飛び火しつつある。まるでリーマンショックの再来だ。FX投資家は忘れることができないリーマンショック時の円高に備えるべきであろう。

地政学的リスクも台頭

足元の北アフリカ・東情勢も金市場に影を投げかけている。一般に地政学的要因での金価格の上昇は短命に終わるのが経験則の教えるところだ。

 

市場は次々に起こる状況をどんどん織り込みにかかり、材料はすぐに陳腐化する。ところが今、我々が見ているのは、多極化への動きのなかの変節点という側面がある。材料同士がいわば「共鳴現象」を起こすことで影響力が拡大し持続する可能性が出てきている。

 

端的には、先日まで盤石と見られたサウジの政治体制などの流動化も否定できなくなっており、一皮むけばエネルギーの安定供給すら、実は薄氷の上にある。実際に1月末のエジプトでの反政府抗議行動の始まりから、現在(2月28日)までの金価格は約6%上昇し、過去最高値水準まで値を戻してきた。08年秋の国際金融危機を経てポートフォリオ上の認知が進んだ金だが、この先も投資家の関心は高まり、それとともに1トロイ=1600ドル方向へと歩みを進めると思われる。米国には中東の民主化運動でテロなどの地政学的なリスクが台頭していることも忘れてはならない。